パンガン島のNew Year Partyで一文無しになり、宿に帰ってくるとすぐに帰国の道へと向かう仲間を横目に即就寝。1月1日元旦、目覚めた瞬間からなかなかハードボイルドな2016年が始まるのでした。
新年あけまして15円
夕方頃、僕は目を覚ましました。そして思ったことは「財布無くしたけど、夢じだよね」。
夢だけどーー!!夢じゃなかったーー!!
普通に現実でした。
バッグに散らばった小銭を集めると4バーツ(約15円)。水が7バーツ、水すら買えません。体は全身筋肉痛で若干二日酔い、膝からは見覚えのない流血で八方塞がりなのでとりあえず二度寝です。宿は1月2日の昼までとってあるのでそれまでに起きれば大丈夫なのです。
次に起きた時は1月2日チェックアウト時刻寸前。そんなかんじで僕の元旦は再起不能状態で完全に何もせずに終わりました。
迎えた1月2日
寝ぼけたままチェックアウトを済まし、チェックアウトしたのはいいものの、事態の深刻さにようやく気がつきました。
金:なし
宿:なし
仲間:なし
案外よくあることなので、なんとかなると思っていました。
生活を取り戻すことはマカオじゃ無理でしたがここはタイなので…結果から言うともちろんなんとかなりました。なんとかなりすぎちゃいました。
なんとなく港へ
サムイ島北部から北東部へ。ビッグブッダ港まで10kmないくらいの道を徒歩移動。マカオ5周くらい歩いてるのでこんなん屁でもないです。道中、タイ人に「そこまで歩くのはクレイジーだ」と笑われます。
というか適当に海岸に沿って歩いてたらたまたま着いただけなんですけどね。GPSや地図がないので今回の旅は太陽見ながら歩いてます。方位磁針ほしい・・・
物乞い
筋肉痛で腕を上げるのがしんどいというどうしようもない理由で、普段と違ったお金の生み方を。
「財布無くしたからお金ください」と書き出し、それ持って立っていると、レオナルドデカプリオみたいな欧米人がものの数秒で100バーツを寄付してくれました。
喉がからからだったので水を買い、人の多い東部のチャウエンビーチに移動しようとしたら水を買ったせいで100バーツのタクシーに乗れなくなりました。お茶目すぎるミスです。
ということで道を聞きながら歩いてたらタイ人のお姉さんが「乗って行きな」ってバイクを出してくれて、目的地であるチャウエンビーチまで送ってくれたのです。イケメンすぎます。というかそのお姉さん、たぶん性別男です。
奇跡の出会い
めちゃくちゃあっさりと目的地のチャウエンビーチに到着。若者はもっと苦労したほうがいいんじゃないかってくらいスムーズでした。
ビーチでポイントを決めてヘアカット道具を腰に下げ、営業開始。筋肉痛のことは忘れることにしました。
目の前にハンコ注射の跡がある男性が立っていたので日本人だと断定し、声をかけてみると、なんだか色々と話を聞いてくれました。その人の名前はアキラさん。奥さんと一緒にバカンスに来ているようで、サムイ島には何人か友達がいるそう。奥さんのタカコさんも来て、日本人経営の飲食店や、日本人の友達のいる場所を紹介してくれました。
ビキニのお姉さんとそのダーリン
そんな話をしばらくしていると黒肌ビキニでスレンダーボインのタイ人女性(こう見えて38歳)に声をかけられ、少し日本語が喋れる彼女にご飯やパパイヤサラダを頂き、イギリス人のダーリンであるドーズ(こう見えて26歳)を紹介してもらって今夜はドーズのバンガローに泊めてもらうことに。
ドーズも2年前にパンガン島で財布をなくして無一文になったことがあるそう。あるあるですね。
後ほどスポーツバーで落ち合う約束をし、ぼくはアキラさんタカコさん夫妻の友人が営むタトゥーショップへ。
Bambus Tatoo
ここはAEさんというタイ人がオーナーを務めるタトゥーショップ。5年前サムイ島に来て現在はサムイ島内に4店舗を構える繁盛店。そのAEさんの奥さんが日本人であるキヌエさん。AEさんとキヌエさんの子のセイラちゃんが「ママー!日本人いたよー!」と昔にアキラさんタカコさんを見つけてきたのが出会いのきっかけだそう。
タトゥーショップオーナーAEさんの奥さんキヌエさんが「ここのお店の前でカットしてていいよー」「いつでもご飯食べにおいでー」とおっしゃるので、遠慮しつつも遠慮なく、この後、毎日タトゥーショップに出勤し、毎晩食事をともにするようになりました。
このタトゥーショップ、サムイ島で一等地と言っても過言ではないほど好立地で路上カットも絶好調となります。
彫り師も美容師もテキーラ飲みながら仕事するメキシカンスタイル。
左がオーナーのAEさんで真ん中がアキラさん。
下克上
2016年あけまして15円から初日。完全に人に恵みに恵まれ続け、宿と食事と仕事場を提供して頂き、もうこれ以上にないほど必要だった条件が整備されました。
感謝と感激の連続だった1日。
しかし2日後には短期旅行者であるアキラさんタカコさん夫妻は帰国。ぼくがイギリス人のドーズのバンガローに宿泊するときも心配して見に来てくれていたり、これでもかというほど面倒をみてくれました。日本で割と近くに住んでいるにもかかわらず、ここまで寂しい別れはなかなか無いでしょう・・・
オジイクの別れ際なんか疲れもあり慣れもあり、ほぼスルーでした。
油断したときに事件は起きる
イギリス人のドーズのバンガローに泊めてもらっている最中、まさにブログを書いているリアルタイムの出来事です。
鍵は1個だけなので、お互いの帰宅時間をやんわり把握していましたが、なんとドーズが鍵閉めながら寝ちゃいました。怖い顔して用心深いから閉めながら寝るのはいつもそうなんですけど、昨日部屋をグレードアップしたせいか、いつもドアノックしたら起きて鍵開けてくれたのに今日は起きません。
たしか飲みに行くって言ってたから・・・お酒入ってるとそう簡単には起きないのでしょう・・・
久々にホームレス
写真は相棒の野良犬。酔いつぶれたみたいな絵をしてますね。
ホームレスは久々とはいえ1ヶ月ぶりくらいなのでむしろホームレス力向上中です。いつもWi-Fiを使っているビーチのレゲエバーに移動したら絶賛オクスリパーティー中でした。
それはいいんですけど蚊がすごいので移動。最強の場所を確保しました。
小さなホテルの入り口で深夜のため警備員や受付の姿はなし。ぼくに使って欲しそうなコンセントプラグがあり、目の前にコンビニ、近くのBarのWi-Fiが繋がり完全に漫画喫茶状態です。
カップラーメン食べながらスプライト飲みながらタバコ吸いながら夜な夜なブログを書く。あ、これ幸せ・・・
日が昇ったらビーチで寝ます。すでにお正月離れした日焼け肌をせっかくだから焦がしてみようかと。
こんな感じだけど今日がサムイ島最終日
このままサムイ島にいれば帰りの航空券代は順調に貯まるのですが、東南アジア一周とか言ってタイから帰ったらなんか微妙なので全然興味ないけどマレーシア入りです。行き先はペナン島。
また島かよって感じですけどまた島です。海でばっかカットしてるからそろそろハサミが錆びるのではないでしょうか。錆びるまでやります。たぶん錆びてもやります。
次回はマレーシア、ペナン島から。またもや知人ゼロからのスタートです。帰国日の目標を1月22日に定めました。予約は帰国が確定するまで受け付けません。
現在の貯金 4560バーツ(15048円)
残り日数 17日